2011/01/23

 

お手伝いをさせて頂いている高知大学。そこの教員、OB,OGを中心に定期的に東京で催されている「すじなし屋」という企画があると伺い、初めて参加した。

毎回、講師を招いたり、訪問したりしつつ、その学びや意見を自由にまさに「すじなし」に交換する会。(と、行ってみてから知った訳だが・・・)

今回はJALさんの整備工場や客室の訓練施設を見学させて頂いた。
その施設そのものを見るのもはじめてだったので、すごく面白かったが、なにより、現場で働かれている整備のBOSSの方、客室の訓練教官の方のお話と心意気が面白かった。そして、泣いてしまった。

いま難しい状況の会社なので、どこまでその内容をブログで書いていいのかわからないので話の詳細は控える。

そこから僕が思った感想だけ3つ書いておく。


とにかく、「あの」JALの現場には素晴らしいサムライがいて、今でも部下を鼓舞し、鍛えながらがんばっている。支えている。常人を越えた責任感と誇りで「安全」のために汗をかいている。その事実を知っただけで、うれしかった。


それだけの方が、現場に少なからずいらっしゃるにも関わらず、なぜ、JALは、ああなってしまったのか。

自分はマイラーであり、JALファンでもある。
あまりにJALに乗りすぎて「JALグローバルクラブ」会員にまでなっている者である。
だからこそ思ってしまう。

また単に一企業の問題なら別にあまり深く考えないでもいいのだが。
JALの問題は、日本全体の問題の縮図と言われているとなると、
JALを奇貨として、考えないといけないことがあると思う。
それがなんなのか。

よく世間で言われる答えは、現場はがんばっているけど、マネジメントがいけないんだ、というもの。
それは間違ってはいないと思うが、それだけでもないと思う。

磯部の仮説。課題認識。

「継承」と「進化」のバランスについて。

いま日本の問題を語るとき、すぐに、でも現場でこだわりをもって
がんばっている人がいる、そういった日本人のよい所は守らないといけない。

職人気質。仕事への責任感。細部へのこだわり。

そういったものは世界に誇る日本の美徳である。それを取り戻せば、きちんと継承すれば、日本はまだまだ大丈夫。

そこで終わる議論が多い。

でも、一歩引いて考えてみる。

なぜそういう議論になるのか。
気持ちいいからである。

現場でがんばっている人がたくさんいるのは間違いじゃなく、その人をリスペクトするのはすばらしいが、

なぜそれを今の日本人がするかといえば受け手が「気持ちいい」からである。

日本人のいい所を、自分たちで褒められるからである。もちろんそれ自体を否定するものではないが、

それで問題は解決するのか。

いま日本に課せられた問題の本質は、

変化に向き合って、果敢に「進化」する力

のはずではないか。
ポスト工業化、グローバル化等、
ざっくり言ってここ20年の世界の変化に
向き合って果敢に進化できなかったことが
失敗の本質なのではないか。

継承と進化は両方とも大事である。
でも「いま」の日本においては
3:7くらいで、「進化」の方に問題解決の比重があるのではないか。

JALのすばらしいサムライに出会い、お話を伺い
その心意気に涙してしまったからこそ思う。
彼の無念を想いながら、想う。

日本人のスピリットを保ちながらも、
いいものを継承することの大切さを忘れずにしながらも。

いまは、変化に向き合い、果敢に「進化」すること、

を第一テーゼにすべきではないか、と。

このエントリーをはてなブックマークに追加

Check

Clip to Evernote

関連記事

    None Found

コメント

コメントをお寄せください。

コメントの投稿

Spam Protection by WP-SpamFree

トラックバックURL: http://www.isobekoki.com/%e8%a1%8c%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%81%bf%e3%81%9f/340/trackback