2013/07/22

「女にも野心がある。 ただ、 女はそれを夢と呼ぶのです。」
(東京経済大学の広告コピー)

人気女流作家。(女流って死語か?)
飛ぶ鳥を落とす勢いのIT企業を創業した女性起業家。
2人の、まさにそんな生き様を見せてくれる話題の本。

同時に読むと、この2冊の通奏低音にある
そのすがすがしい野心(あるいは夢、あるいは向上心)をこれでもかと浴びせられて
読むと元気が出て、でもそのあと、自分のがんばりの足りなさも
思い知らせれちょっと落ちる、そんな読書体験をするのではないかと思います。

僕自身、お二人の力強い生き方と対比して
いかに自分が馬齢を重ねてしまったか。若干めげました。(笑)

共通点もある一方で2人の分野、考え方においては異なる点も多い。
「野心のすすめ」は、コピーライターを経て直木賞作家となり、ヒット作を連発し
続けてきた林真理子さんの自分史であり、若い世代へのエールを書き綴ったもの。
「女の生き方」にも多くの紙面を割いており、仕事は絶対続けるべきで、でも、結婚はすべき、子供は産むべきという考え。個に向き合って思考を深めて作家ならではの視座。

「不格好経営」はDeNAの創業者、マッキンゼー出身、南場智子さんの起業から現在までのいわば創業奮闘記。仕事をしていく上で、男性女性を意識したことは全くないと言い、企業、組織をどう成長していくかという視点が書かれている。

2人とも、この著書で、自らの失敗、恥ずかしい経験をたくさん披露している。
その悪戦苦闘ぶりにわくわくするし、共感してしまうのだが、
「私こんな失敗したのだけど、いろんな人に助けてもらってここまできました。ウフ。」
みたいな一昔前の女性的なカマトト話法でなく、自信満々に堂々と語り、前進している点が
女性成功者の描く自分史として、新鮮な印象を持つ。
これがいまの時代なんだと。

物事を皮肉的に見る人は、
いま林真理子さんが、なぜ「野心」という言葉=槍で、自らを世間を突き刺そうとしているか、
いま南場さんがこの復帰のタイミング、社会的役割としてもビジネス的にも次のDeNAをつくるタイミングで、この本を出すのか(各方面への配慮ある「書き方」も含め)その意味を裏読みするのだろうが、そういった「戦略」なんてことは、僕は些細なことと思う。

その「野心のすがしがしさ」をストレートにレスペクトしたい。

社会の空気が変わり始めた。
さあ「すがすがしい野心」の時代だ。

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