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2011/03/27

東京都の金町浄水場から、放射性ヨウ素を水道水1キロあたり210ベクレルを検出され、
乳児には飲用を控えるようにという発表がされたのが23日。4日前。
現在は基準値を下回ったとはいえ、子供を持つ親の不安感はすぐには消え去らない。

それでも、東京から、西へと疎開している人は、
外国人及び一部の”富裕な”日本人以外では、限定的である。
その証拠に、この週末立ち寄った渋谷、池袋といった
ターミナル駅では、店舗の照明が落とされている以外は、
いつもと変わらない様子であった。

またつい数時間前の報道では、東京電力福島第1原子力発電所の2号機のタービン建屋地下の水たまりから
採取した放射性物質の濃度が通常の原子炉内の水の約1000万倍になったという。

平時であれば、マスコミ、市民、そしてネットによってでも
東電や政府は、もっともっと袋だたきにされているに違いない。
人々の生活、健康が直接的に脅かされるという「不安感」がある状態にも関わらず
いまだ、そこまでの攻撃的な状況には至っていない。

日本人は危機に際して、冷静で自制心があることが海外から賞賛されているなどの報道もあるが
放射能、水といった「リアルに身に迫る危機」を感じる状況にも関わらず、東京脱出組が限定的なのは
「逃げると言っても、西に知り合いも、お金もないしさ」という庶民の現実だけでも、
「こういうときこそ東京にふんばって、経済を立て直すんだ」という矜持だけでも、
「まあ、別にテレビで大丈夫だって言っているから大丈夫でしょ」という楽観主義だけでも、
説明できない日本人の「心性」につながる感情があると感じる。

東北で亡くなられた人、被災者の苦しみ、傷みの
万分の一でも、自分たちは分かち合うという、自傷行為にも似た連帯意識

それが、いま東京に残っている人々の心の奥底にあるような気がしてならない。
テレビで流される惨劇。無残な街の廃墟。
それに対して、募金や節電くらいしかできないことへの自責の念。
くやしさ、無力感を多くの人が胸にたたえている。

その代償として、内部被爆にかたちを変えたリストカット。

いや言い過ぎなのかもしれない。
ちょっと自分が考えすぎなのではないかと何度も自問した。
それでもやはりその「仮説」をここに書かざるをえない。

「基準値は越えているけど、その水を1年飲み続けてても、健康に害がない」
「安全だけど、できればミネラルウォーターを飲むことをお勧めする」
それだったら基準値って、そもそもなんなんだ?
およそ行政や専門家が行う説明とは思えない、非論理的な言説。

それを今、東京の人々は責めない。

放射能の影響は、健康被害と呼ぶに値しないほど、軽微なものであるかもしれない。
専門家の見解がそろってそうなので、きっと、それはそうであろう。
でも、平時であればその「軽微」すら許容しない人々が、いまはその
「軽微かもしれないけど危険かもしれない」というリスク分は少なくとも受容している。

その「平時」であれば、およそ許され得ない、
あいまい矛盾を抱えた説明を信じ込んだ「フリ」をして
被爆可能性という自傷行為の傷みを受け止め、
被災者と心の連帯を持つ東京の私たち。

この自傷的連帯意識によって、
日本人は、この震災被害で受けた心の傷の深さと同程度まで
さらにさらに自らの肉をえぐりとり続けるかもしれない。
さらにこれからもっと空気中の放射性物質の量が高まっても、
水道水における濃度が高まっても、
それを受け入れ続けてしまうかもしれない。

私は、専門家ではないので、
本当のところの放射性物質の危険性について
語る立場にない。わからない。
なので、放射能対策としてこうすべきだとか、
この値を越えたら西に脱出すべきだとか、言いたいわけでもない。
逆に、このくらいだったら大丈夫だとも言えない。
きっと問題ないと信じたいと思っている。
でも、本当はわからない。わからないまま、私は東京にとどまっている。

ただ言えるのは、
心の奥の自責と無力感からくる「自傷」衝動が、
東京に人をとどまらせている要素のひとつであるということ。
政府や東電や専門家のあいまいな説明を素直に信じるほど
人々はバカじゃない。自らの安全を守るために、自ら判断できる人々が
その内在的リスクを受容するという自傷意識のもとを
あえて、東京に残っている側面があるのだ。

そこを勘違いすると、大変なことになるような気がする。
リストカットが、すぐに消えてなくなる傷で済むように。
連帯のための「自傷」が、連帯のための「自死」へと進まないように。
あるいは「虚無」へとむすびつないように。
事態の沈静化を、心から願う。
そして私の仮説が、単なる妄想だと笑われるようになることを願う。

2011/03/19

(広告クリエイティブの人、特にH関係の人はみんな知っていると思うので
主にそれ以外の人向けです。)

adfestというアジアの広告祭で、つい先ほど
元博報堂で今はNYで活躍している川村さん
(元いた会社のなんこか下の後輩なんだけど、面識もないので、やっぱ「さん」付けかな)
がグランプリとdesign部門とcyber部門の3つをとりました。

前から好きだった作品なので、評価されてよかったなあと思います。
すごくステキな作品なので見てください。

SOUR/MIRROR

こちらも素敵です。

SOUR/日々の音色

どちらもworth spreading というか、見たら心が動くし、
友達に見せたくなりますね。
いまはもう、クリエイティブの力って、こうやって発揮されていくんだなって思います。

2011/03/16

卒業式を中止した立教新座高校の校長先生のメッセージ。

http://niiza.rikkyo.ac.jp/news/2011/03/8549/

読むたびに、目頭が熱くなる。
自分で、今後なんども読み返したくなると思ったので、
ここにリンクを残しておく。

今回の震災でお亡くなりになられたみなさまのご冥福をお祈りします。
またご家族、ご友人を失われたみなさまに心よりお悔やみ申し上げます。

あまりの出来事で、しばらく放心状態でしたが、

いま、日本人の心におきていることを洞察する

それがこの時代にアカウントプランナーとしてメシを食っている
自分がまずブログで書くべきコトだと思い、筆をとりました。
まだうまく言葉で表現できていませんし、
今後も流動的に推移していくと思うので、3月16日時点のこととして
よければ読み進めてください。

タイトルの通り、いま日本人の心の中は

「喪失感」
「誇り」
「幻滅」

の3つが”ないまぜ”になっているのではないかと思います。
(さらに…)

2011/03/10

アカウントプランナーとして、結局自分は何を考え続けているかというと、

いま、人のハートを熱くするものはなにか

ということに尽きるのかもしれない。

多くのものがコモディティ化し、ものへの憧れがハートを熱くできなくなった時代。
こんな時期でも、人の気持ちの「アゲる」力をもったものには、何かヒントがある。

ライブなファンタジーによる、性的代償

あえて、難しく書いてみましたが、これがいまの人の気持ちをアゲているものの共通点だと僕は思います。
分解すると、

ライブ
ファンタジー
性的代償

この3つが不可欠なファクター。

それでは具体例をみていくと。

(さらに…)

2011/03/08

くるりの武道館コンサートに行っていた。
僕はくるりを生で見るにははじめてだ。

出し惜しみのない、濃厚なライブ。
コール&レスポンスからも曲の入りなど、
なかなか手練れの味わい。

それにしても、
BOOMの宮沢さんといい、日本語ロックを極めた人は
なぜ「民謡」に向かうのだろうと、
その共通点を考えたりしてしまいました。

あと、MCのあえての、ダラダラ感が
奥田民生先生とタメはるなとか。

まあ、そういうのも表面的なことであって、
どこを切ってもにごりなく「くるりワールド」。
それを貫き進んできたからこそ、4回目の武道館公演なのだと
思い知らされた夜でした。

堪能したー。

2011/03/07

「ロシアの村上春樹」との惹句にひかれ手に取った、この作品。
結論から言うと、大アタリでした。

宇宙飛行士になりたいという夢をもった少年、オモン。
彼の夢は実現に向けて、世界は回り始めるが、その内実は・・・。

読み進めるにつれ、現実への認識が揺さぶられる、
まさにロシア的リアリズムの面目躍如的作品でありつつ、
どこかライトでドライな文体が、まさに春樹風を感じさせると言う意味で、モダン。

特に後半は呼吸をするのすら、忘れるくらいの筆力に引き込まれます。
ロシアの文壇の寵児というのもさもありなんと。

今年読んだ文学作品のベストのうちのひとつになる予感の作品でした。
おすすめです。

2011/03/05

ちょっと体調がイマイチだったりして、
書きたいエントリーにまで手が回りません。

最近お話頂く、プラニングのお仕事も、制作のお仕事も
チャレンジのしがいがあるものが多く、
また受注型でない、強いて表現すれば事業型、事業投資型の仕事も
複数動いていて、業務量に体力が追いつかない自分のカラダを
残念に思ったりの毎日です。
今週末はゆっくり休んで、週明けダッシュです。


中国はリビアにならない(ぐっちーさん)
http://guccipost.jp/cgi-bin/WebObjects/12336a3d498.woa/wa/read/sq_12e699c3bef/
→AERAに連載も持たれている経済金融評論家のぐっちーさん。
僕は有料メルマガも信頼して読ませて貰ってます。
一部政治的思惑を持って、中国にもジャスミン革命が、という言う人がいるが、
基本的に、生活困窮と大量の若者の失業など
生活の問題が大きくない限り、大きな騒動は起こりえないだろうという見立て。過去にも書きましたが、
ユースバルジ」がないかぎり大きなパワーは生まれないというのは、そんなもんなんだろうなと思います。

現金給与総額、1月は0.2%増 残業代が増える
http://www.j-cast.com/2011/03/02089441.html
→小さな記事ですが、ちょっと気になりました。
これを、誤差と読むか、景気の回復の足音と読むか。インフレの予兆と読むか。
労働基準監督局によって残業が正確に払われるようになったと読むか。ちょっとウォッチです。

日本はグローバル経済と「無縁」
http://news.livedoor.com/article/detail/5381634/
→これも面白い記事です。
日本は輸出依存度が16.1%と他国よりも驚くほど低い。グローバル化指数も低い。
最近の円高もグローバル経済とと連動が低いことが逆に安心感を持たれているから、という記事。

東京を切り離して一国二制度に。(池田信夫さんブログ)
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51683837.html
→東京を香港のように特別な場所にして、そこだけTPPに入るような考え方はどうかということ。
これは世界を回っているビジネスマン(日本人、外国人問わず)のほぼ共通した見解だと思いますが
東京というのは、ホント特別な街です。

世界で、その特別性を有しているのは、あとニューヨークロンドンだけだと思います。
世界で3つしかない。
それらの都市に比べたら、パリもローカルだし、シンガも小さい。
10年後の上海なら可能性あるかも、というくらいの特別性。
その特別性の意味を書きつつ、
その「東京の活かし方」が、今後の日本の行く末を決めるのではと、思う、
ということをもっともっと細かく書きたいと思って資料を集めているのですが、
書く時間がなーい!


世界でもっと高いところにあるホテル(RIKIYAさん)

http://www.rikiya.com/blog/archives/003669.html
→その10年後が見てみたい上海のパークハイアットが、世界最高の場所にあるホテル。
93階にあるそうで。こういうものがたくさんあると、都市の「特別性」オーラが立ちのぼります。

「結婚相手は年収600万以上で~。」それでは96%の男子は条件に合わない(勝間さん)
http://news.nicovideo.jp/watch/nw33412
→個人的には、勝間さんのマクロ経済を語る内容は薄っぺらなので、あまり興味をひかないのですが
彼女が語る、「では、私たちは、仕事、生活、恋愛でどうすればいいのか」論は、面白いので、尊敬してます。

彼女の新作に書かれている内容らしいですが、適齢期と言われる男性を仮に20~34才としたとき、
仮に結婚相手の条件を年収600万以上としたら、その中のわずか4%しか、合致しないという話。
彼女はだから、そこそこで手を打っていけという論旨に持っていくわけですが。

いやー、いろいろ考えさせられます。

ということ、それじゃー。