2011/08/14

次は、Big noses

アルゼンチンのエアコンのキャンペーンです。
PROMOのSilver等をとっています。
仕上がりがいい感じにバカバカしくて、好きです。


詳細はこちら

【詳細】

5層のフィルターで、よりPUREな空気を出す新商品のエアコン。

その「特徴」の恩恵を最も受けるのは誰か?
それは「鼻の大きな人!」

鼻の大きな人はその分、
たくさん空気を吸う分、汚い空気も吸い込んでしまうし、
逆にキレイな空気も吸い込む。

そこで、特別に鼻の高さを測定するマシーンを開発。
仕組みはシンプルで、鼻の形のその装置に自らの鼻をつっこみ
その奥にあるセンサーボタンにタッチできれば
25%引きで、そのエアコンを買えるという仕掛け。

実際500人がその25%ディスカウントをGET!した。

【ここがスゴイ!】

プランニングチームの議論は、
おおむね以下の通りだったと想像します。

【ステージ1】
空気がキレイになるエアコンだけど~
→これ、普通にCMやったら地味になるよね。
→差別化を表現しづらい。
→どこで、その微差の部分を強めてあげられるか、だよね、ポイントは。
→ところで、この商品の理想ターゲットは誰なんだろう?
→それはキレイな空気をいちばん享受できる人だよね。
→それは空気を多く吸い込む人ってこと?
→つまり、鼻が大きい人なんじゃないの?
(「たとえばね、アハハ」と打ち合わせ中のジョークとして扱われ終了)

こうなるのが、普通の流れだと思うんです。
しかし、このチームは違っていて、一歩踏み込んで、

【ステージ2】
→いや、確かに鼻が大きい人だけターゲットにしても仕方ないけど、
 鼻の大きい人を理想ターゲットとしてシンボリックに描くことで
 なんかいけたりしないかな。
→つまり「鼻が大きい人向け」って世間に口の端にのぼれば、
 この「キレイな空気が出る」というUSPが伝わるってことだよね。
→なるほど、「キレイな空気が出る」を「大きい鼻の人が大喜び」という風に
価値をシンボリックに置き換えるってことね。
→大きな鼻って、ともするとコンプレックスになったりするけど、
 逆に大きな鼻でよかったー、みたいなことできないかな。
→大きな鼻の人は割引!みたいな。
→おっ、それ面白いかも。

→でも、それって、どういう風な仕組みにする?
 ホントに大きな鼻の人だけがトクをするというよりは、
 そのことそのものが、口コミになるってことが重要じゃない?
→大きな鼻って、そもそもどのくらいからのことなのかな?
→それは、やっぱ測定するしかないよね。
→じゃあ、どこかリアルな場所で測定器で高い鼻と認定して、
 割引って流れね。
→でも普通、そんな測定してまでエアコンの割引が欲しいかな?
→いや、これはエンタメでもあるから、その測定に参加することを
 自体を、楽しいことにすれば大丈夫じゃない。
→思いついた!その測定器っていうのが、大きな鼻の形をしていて
 そこに鼻をつっこんで、鼻の先がセンサーに触れたらOKってどう!
→うわー、それ絵柄的におもしれー!
→それだったら、実際の参加者が少なくても、バズって拡散するね。
→それ、どうやってつくるの?つくったことないよ。どこに頼めばいいんだろ。
→それはなんとかなるよ。つくったことないものをつくるから、いいんじゃん。

→じゃあ、まずは、リアルイベントをやって、CMでもそれを告知して、
→中押しで、実際に割引もらった人に、「はじめて高い鼻でよかったと思った」
 みたいな話をしてもらってー。
→当然、それがSNSとかで増幅していって
→やばい、できたジャン!

そして、最後には、こんな会話もあったはず。

【ステージ3】
→これ、クライアント通るかなあ。ちょっと飛びすぎじゃない?
→でも、普通にやったら地味になるってクライアントも認識しているし。
 ここまでやらないと話題にならないから。わかってもらえるよ。
→そうだね、あくまで商品USPを表現しているんだから、
 怒られはしないよ。多分。
→じゃあ、自信をもって提案しよう。怒られたら、、、、
 また徹夜で考えて、別の持っていけばいいよ。

ある意味、この受賞作のようなおバカアイデアは、
僕らが普段やっている仕事の打ち会わせでも、誰かが出す水準のアイデアです。
読者の方で、そう感じるプランナーの人も多いのでは。
ポイントは、その99%は【ステージ1】で終わっちゃうこと。
自分たちでブレーキをふんでしまうんです。
(理解がないクライアントだと「ふざけてる」って言われて、出入り禁止にされたりすることって、
実際によくある。)

今回はそれを、【ステージ2】【ステージ3】まで行かせたところがスゴイ。
そこには、アイデアへの信念と勇気、得意先との信頼関係があったはず。
上記のプランニング会話は、すべて僕の妄想ですが(笑)、大きな流れはきっとそうだったに違いないと
思います。

おバカ企画の陰に、信念と勇気あり。改めて、自らを奮い立たさねばと思わされた企画でした。

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