2011/09/19

いよいよラストです!

オーストラリアのSCOPEという障害者支援のNPOの
See the Personです。

GRAND PRIX FOR GOODという賞を取りました。
NPOは別枠ということで、こういう賞がつくられています。
すばらしいCMです。

キャンペーン概要はこちら。

ムービーはこちら。

【概要】

障害者への偏見をなくすいはどうすればいいか。
その問いに対して、彼らが「何ができないか」ではなく、
彼らが「何ができるか」という視点を持つ。

See the Person, Not the Disability.(その個人ひとりひとりを見つめよう、障害からみるのではなく)

というタグライン。

障害者でありながら、優れた音楽の才能をもつ人々を集め、
Rudely Interrupted (乱暴に解釈されている人々)
というバンドネームで実際にCDデビュー。
もちろん、このバンド名は障害者ということで乱暴にひとくくりにされ
色眼鏡で見られているということへのアピール。

曲のタイトルは
Close my eyes(目を閉じてごらん)

そう目を閉じて彼らの音楽を聴いてみれば、
彼らの「できること」のすばらしさに気づく。

実際にオーストラリア各都市をライブで巡るというところまで
行ったキャンペーンです。

【ここがスゴイ!】

僕はこのCM/キャンペーンがいいと思うのは
すべての段階でブレイクスルーをしていることだと考えます。
具体的に言えば

・インサイト
・アイデア
・演出
・話題化展開

ひとつひとつ書きます。

<インサイト>
障害者への十把一からげの偏見をなくすために
「偏見を、やめよう!オー」と声高に叫ぶことでなく、
「彼らの出来ないことでなく、彼らのできることを見つめる」
という視点を持ち、それをタグラインにしたことで
まずは一回突破しています。

<アイデア>
上記のインサイト上のブレイクスルーなら、他の人でもできたかもしれません。
しかし、彼らは、それを「障害者でロックバンドをつくって曲を出す」というアイデアにしました。
これが第2のブレイクスルーです。
これはキャンペーンという視点ではクラシックでもダメだし、モダンアートでもダメだったはず。
ロックバンドでなければならなかった。
ロックバンドになることではじめて、障害者を見るときに人が構えて持ってしまう
「倫理的」「正義的」べき論の世界の存在でなく、
理屈でなく、ワクワクして、心動かす世界の存在として、置いてあげることができるのだ。

<演出>
映像の演出がうまいと思います。
暗闇の中に、最小限度のライティングしかない世界の中で、
歌い始め、視聴者が普通のロックとして惹きこまれていくと
段々と、メンバーたちの表情、動きによって、
このバンドが障害を持った人々のバンドだとわかっていく。
わかっていくが、すでに曲、歌詞の魅力に取り込まれているので
我々も「ロック」として彼らを見ることができるようになっているという効果。
これは、アイデアの意図を演出でもきちんと体現する技が織り込まれていて
ここにもブレイクスルーがあると感じます。

<話題化展開>
単にCMや単発CDをつくるだけでなく、
このバンドで、ライブツアーに回っていったり
音楽系のチャンネルにPVを出していったりしているのも、
「やるべきことをやっているなー」と感じさせられます。
ライブで全国を回る的なことって、会議ではでるんだけど、
手間の割にはリーチが限られるので、なかなか効果に確信が持てなくて
お流れになることが多い。
それをやりきった馬力も十分にブレイクスルーです。

以上、20作品目の紹介でした。
では、全体のまとめを、次のブログで書きます!
(もう9月になっちゃっているけど、、、)

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