2011/05/14

これまで何回かに分けて、クリエイティブブリーフについて書いてきましたが
ここでそろそろ、その議論を「卒業」したいと思います。

アカウントプランニングは進化しています。

クリエイティブブリーフはいまでも有用であることを認識しつつ
次回からは、それを越えたその先の議論をしたいと思います。

そこで今回は、クリエイティブブリーフの広告プランニングにおける役割を
もう一度まとめたいと思います。

プランニングとは、人の心を動かすことを企図し、
ブランドと顧客の関係の「未来」を設計することである以上、
絶対の正解をある問題を解いているわけではなく、
本質的には未知の領域に踏み込む、困難な作業です。

未知の世界に踏み込むからこそ、事前に集められる限りのあらゆる情報を集め、
進む方向や距離をあらかじめ計画するのは当然です。それが「クリエイティブブリーフ」です。

以前ある機会で、プランニングをたとえて「砂漠を渡るキャラバン」と表現したことがあります。
クリエイティブブリーフは、道しるべのような役割です。

戦略、マーケティング、リサーチ世界にいる人は砂漠のこちら側にいる。
クリエイティブ世界の人は砂漠の向こう側にいる。
同じ目的に向かっているのに、その両者は言語がかみ合わず
交流をさけることすらあった訳ですが、その間をかろうじてつなぐことができたのが
クリエイティブブリーフ。

実は戦略世界(ロジカル思考世界=絶対的正解がある)でも、
クリエイティブ世界(ラテラル思考世界=絶対的正解がない)でも、
それぞれの世界内での「解答」を見つけるのは、プロであればそうは難しくないものです。
方法論もそこそこ確立しています。

いまのコミュニケーションというのは
ロジカル思考だけで解ける部分も、ラテラル思考だけで解ける部分も
実はそれぞれ10%づつくらいしかないというのが率直な印象です。

つまり、80%はその間の砂漠地帯(ロジカルとラテラルが入り交じる空間)。
この領域を前進していくことが、いちばん難しい。

クリエイティブブリーフがなくても
優秀なクリエイティブディレクター個人のアタマの中で
この砂漠が越えられてきたという仕事もたくさんあります。

それを多くの人が明示的に合意する方法=みんなで共有する地図、として
ここ20年ほど、世界的に「クリエイティブブリーフ」が使われきました。

単独の「ツール」でいまだクリエイティブブリーフを越えているものはないけれど
一枚の紙で果たせることにはやはり限界がある。
その視点が、「プランニングの今」のつながっています。

次回以降、何回かは、思考法の整理から入ろうと思います。
「ロジカルシンキング」と「ラテラルシンキング」。
それぞれの思考法を確認した上で、
砂漠を渡るための、その「融合」について、考えを進めていきます。

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